仏説阿弥陀経①「一番身近なお経」
今回から『仏説阿弥陀経』を拝読してまいります。
浄土真宗が拠り所とする浄土三部経(『仏説無量寿経』『仏説観無量寿経』『仏説阿弥陀経』)の一つで、この中で一番短いお経であることから『小経』と略されることもあります。
一説では、我が国で最も多くお勤めされているお経はこの『阿弥陀経』なのだそうです。浄土宗・浄土真宗など浄土系の宗派は当然として、『法華経』を所依の経典とする天台宗でも通夜葬儀に際しては『阿弥陀経』が用いられるとうかがったことがあります。先立っていった方々や、我がいのちの行方を思うとき、私たちは全てのいのちを平等に迎え取る浄土の世界が説かれた経典に心を寄せてきたのでしょう。
『仏説阿弥陀経』の「阿弥陀」とは阿弥陀様のことですが、『仏説無量寿経』の「無量寿」も阿弥陀様をあらわしています。
「アミターバ(無量光)・アミターユス(無量寿)」という二つの意味を持つインドの原語を、そのまま漢字に音写したのが「阿弥陀」で、「限りないいのち」という一方のお徳を中国語に翻訳したのが「無量寿」です。
『仏説阿弥陀経』とは、「仏さまが覚りの智慧の世界からお説き下さった阿弥陀様についてのお経」という意味です。